河北省廊坊市に所属する三河市の燕郊という場所で2024年3月13日、現地時間8時前に唐揚げ店でガス燃料が漏れて引火したことによる爆発事故が発生した。同日同23時までに7人が死亡、27人が負傷しているという。
北京のすぐ近く
日本人にとって全く馴染みのない場所、と思いきや、北京市のすぐ東方に位置しているのが、この燕郊。ほとんどの中国人も燕郊など聞いたことがないだろうが、中国の報道では北京に近接している点は触れられていない。ガス燃料漏れが相次ぐ中国でも、ここまで北京と近接した地で重大事故が起こるのは稀だと思われる。
と思ったが、よく調べてみると、この燕郊、すごい頻度で爆発事故を起こしていた。2022年の5月と6月、それぞれ爆発事故があり、死傷者も出ている。さすがに業を煮やした三河市は2024年2月、安全会議を開催していたが、その甲斐なく今回も爆発事故が発生してしまった。
ともかく、今回の爆発の瞬間や沈静化した際の模様、救助や完全鎮火の様子の動画が拡散しているが、死傷者が出ているので何とも表現が難しいが、爆発の衝撃はすさまじく、その跡はがれきの山、4階建てのビルが完全に破壊されており、とてもこの人数の死傷者ですんだとは信じがたい。
北京の近くで大量の死傷者が存在する事故は発生するはずがない、させるわけがない、というベクトルが働いた結果か。それとも、まだ早朝と言える時間帯で、たまたま人通りがまだ少なかっただけの可能性がある。ただし別の動画では、車通りも多く、近くで爆発後、車を捨てて逃げ惑う人や、近くのお店の従業員らしい人々が避難している様子が映っていた。
今回も原因究明せずか?
中国のネットでも、この事故における責任追及の動きが出始めている。責任追及の前に、原因の調査と再発防止だと思うのだが、中国ではいつもこうなる。また、以下に中国ネット民のコメントを紹介する。
毎回のこうしたガス漏れによる事故に背筋が凍る。ガス燃料は我々の日常生活の重要なエネルギー源であり、その安全性の問題を軽視してはならない。政府や関連部門が切実かつ有効的な措置を講じ、パイプラインの維持と管理を強化、類似の事故の再発を防ぐよう希望する。同時に、この事故における責任者が法律に則り処罰されなければならない。
ここには再発防止を期待してもいるが、完全に政府や関連部門任せであり、そこに必要な原因究明には全く触れられておらず、その上で責任者の処罰、という流れになっている。
原因究明していくと、色々な闇にぶち当たり、正直面倒なのだろう、と想像する。だから責任者を処罰して終了としがちで、原因究明と本当の意味での再発防止が講じられることがないから「毎回」こうした事故が起きる、ということを中国が理解するのはいつの日になることやら。
コメント
これだけ街中でも頻発に爆発が起こると、いずれ日本人も巻き込まれるかも。。