環球時報のネット版、環球網が、女子サッカーU-20アジア大会グループリーグにおける日本対中国の試合結果を速報で報じた。この試合は2-0でヤングなでしこジャパンが勝利したのだが、毎日毎日日本をはじめ欧米の悪口を報道し続ける典型的当局戦狼外交プロバガンダ環球網が日本勝利、中国敗戦を報道するのは小気味よい。
今回の日中戦、試合は2024年3月7日に行われた。日本、北朝鮮、中国、ベトナムが同居するグループで、第一試合では、日本対ベトナム、北朝鮮対中国が行われ、前者は10-0で日本が大勝、後者は1対1の引き分けとなっていた。
戦前の中国現地メディアの分析
戦前、中国現地メディアは盛んに日本戦の展望を報じていたが、総じて、「勝利は無理、引き分けに持ち込めれば万々歳」という、いわば現実的な分析が多かった。ちなみに、サッカーに関しては結構冷静に分析するのが中国現地メディアの特徴でもある。
ただ、初戦で強豪の北朝鮮にドローを勝ち取ったことで、「その精神力を持続できれば、あるいは」などの論調もあった。精神力頼みなところが、現状の中国サッカーらしい。
しかし、中国メディアを見てみると、中国代表の対日本戦は、日本で言えば、昔ならブラジル、今ならアルゼンチンやフランスと戦う前のように怯えまくっている。
いや、日本は強豪と対戦することになっても怯えはせず、今の実力でどれだけできるか、楽しみ、という感情なのだが、中国は結局目先の勝ち負けにこだわりすぎている、だから負けた時を想定しすぎて怯える。
ともかく、サッカー大好き中国を震撼させ続けている、現在の日本代表は誠に頼もしい。
完全なる中国の完敗
結果、2-0で日本が順当に勝利した。中国にも三度ぐらい決定機はあったが、それをことごとく外すという決定力不足に泣いた。だが、日本はそれに倍する決定機もあり、もう少し点差が離れていても良かったかな、という内容。
しかし、点差とは裏腹に、試合内容では日本が圧倒しており、ボール支配率は日本63%に対して、中国37%、シュート数は日本23本に対して、中国2本、パス数及びその成功率でも圧倒的に差が開く、中国にとって文字通りの完敗だった。
ワールドカップ出場権
本大会のグループステージ突破はとりもなおさず、コロンビアで開催される女子サッカーU-20ワールドカップの出場権を得られる。日本は中国に完勝したことで、グループ2位以上での通過が確定、ワールドカップ出場権も獲得した。
一方の中国は、日本への敗戦でグループステージ突破及びワールドカップ出場が微妙になった。この点、環球網も認めている。裏の試合では北朝鮮がベトナムに6-0とやはり大勝しており、結果はグループ最終戦、日本対北朝鮮、中国対ベトナムに委ねられることになった。
「中国の夢」またついえる?
中国としてはベトナムに勝利することはもちろん、得失点差を考えると、ベトナム戦で北朝鮮と同等かそれ以上の勝利でなければならない。その上で、日本が北朝鮮に勝利することが条件となり、北朝鮮が日本に引き分け、あるいは勝利で、「中国の夢」はついえる。
サッカーにおける「中国の夢」は近年、ついえてばかりだから、今回もそうなりそうだが、環球網は「どちらにしろ、まだ希望はある。中国女子サッカーの娘たちよ、頑張り続けよ!」とエールを送っている。すごく空しさを感じるとともに、爽快な思いがあるのは、普通の日本人の感覚か。
どちらにしろ、男女、いずれの世代でもサッカー日本代表はしばらく中国を圧倒し続けそうで、目が離せない。
コメント
男子A代表アジアカップがまさかの結果だったけど、女子A代表は五輪も出場権得たし、全世代で強すぎますね
中国がサッカーでも負け続けますように
早速、中国現地メディアも「日本、北朝鮮に勝ってください」と他力本願するようになっているようで、中国ネットユーザーからは総ツッコミを受けているようです。
ただ中国自身、ベトナム戦で北朝鮮の6-0以上の勝利が求められます。その上で、日本が北朝鮮に勝利、できれば中国の日本戦での得失点差2を上回る北朝鮮敗戦が求められ、厳しいですね。
中国の夢、見事ついえましたw 日本が北朝鮮に勝とう負けようが、ベトナム相手に6-1で勝利したのはすごいけど、得失点差的にはどちらにしろ厳しかったね