広東の田舎で、13歳少年が8歳少女をレイプ、当局が刑事訴訟を見送り

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広東省清遠市の陽山県で、13歳の少年が8歳の少女をレイプした事件が発生したことに対して、現地当局が立件を見合わせると発表した。中国の法律では満14歳に満たない場合、原則として刑事事件として立件しない。ただし、年齢がエグすぎるレイプ事件に対して、また、満14歳に満たない少年による凄惨な事件が連続しているため、中国でも議論になる可能性が高い。

事件現場となった陽山県

清遠市は広東省の省都である広州市の北方、陽山県は清遠市の中でもさらに北方に位置する。衛星画像で確認すると、山間のエリアで、隙間の平地に住宅棟が密集する様子なのが確認できる。広東省とはいえ、中国によくある田舎町のようだ。

華僑の故郷の一つとされるが、華僑として海外に出ていかなければならない背景の多くが迫害や貧困によるものであると考えると、そもそもは恵まれた土地ではなかった可能性もある。

事件の発生と被疑者確保

事件の通報があったのは2024年2月26日、現地時間18時8分、同県の小江鎮という村だ。通報を受けて現地公安当局が駆け付け、捜査を開始、当日20時48分頃、嶺背鎮という村で13歳の少年、陳何某を確保した。

現場となった小江鎮は県中心部から20kmほど北方。被疑者逮捕の地である嶺背鎮は小江鎮の東方で、車で向かえば18kmほどある。加害者、被害者及び両地との関係は定かではない。ともかく、取り調べにおいて陳何某は、他人に対する強姦容疑についてすべて自供したという。

今回の被疑者取り扱い発表

今回、現地当局は、「中華人民共和国刑事訴訟法」「中華人民共和国未成年犯罪予防法」などの法律に基づき、陳何某が事件当時、満14歳に満たなかったことから、刑事罰を与えない判断を下した。

現地公安機関は、法に基づき、被疑者の監護人に対して訓戒書を送った。被疑者の再発防止を責任もって対応するように、とのこと。この陳何某は現在、法律に基づき、専門的な学校に送致され、訓戒教育が実施されている、という。

関連部門は被害を受けた少女及びその家族に対して慰問しているという。具体的にどのようなことが行われているのかは不明。刑事では無理でも民事は可能だと思われ、民事訴訟に発展する可能性はある。事件の処理活動は引き続き行われている、という。

他にも少年による凄惨事件が

中国では、中学1年生の少年が、クラスメイトでもある同級生3人に殺害され、身元特定を避けるために、顔を滅多打ちにして、そのまま農地に埋められる、という悪質な事件が起き、中国全土が震撼していた。

被害者は加害者から金品を要求され、WeChat payを通じて数百元(約4000円ぐらいとされる)、加害者に渡していた。加害者側による犯行目的は、このカツアゲが明るみになることを防ぐというものだった、ともされる。

一方で、被害者のスマホのWeChatにこの金銭のやり取りの履歴が残っており、それが証拠ともなった。どちらにしろ、被害者も加害者もいずれも13歳であり、今回の事件のように満14歳に満たず、加害者3人は罪に問われない可能性が高い。

この事件を含め、今回の13歳少年が8歳少女をレイプするという痛ましい事件が相次いでおり、中国でも改めて、中国で言うところの少年法に対する議論が起こる可能性がある。

翻訳元:https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_26760364

コメント

  1. 検察トップが直近、未成年者でも故意による殺人、傷害、過失致死などの深刻な犯罪は、法律に基づき刑事責任を問われるべきだ、との見解を示した。未成年でも悪質犯罪に対しては重罪が適用される流れが加速されるかもしれない。

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