河南省で、ある教員募集のサイトにおいて、月収1000元(約2万円)以下というのが表示され、中国で物議をかもしている。中国のネット上では触れられていないが、故李克強前首相が生前に、貧困の程度で引き合いに出した「中国には月収1000元以下の人が6億人もいる」というのと同じレベルであり、公務員としては信じられない額。現地当局は入力ミス、と釈明に追われている。
入力ミス?
教員募集がかけられたのは、河南省平頂山市魯山県の魯山県第二高級中学。そこに給与は月額1K以下と表示されていたのを中国ネットユーザーが見つけ、拡散、炎上した。
3月22日、現地当局が誤りを見つけ、すぐさま修正。月収4000~6000元(約8~12万円)となった。理由は単純な入力ミス、としていいるが、情報の中で最重要なものを間違えるとは考えづらい。
困窮加速の地方財政
確かに考えづらいミスだが、もう修正しているし、そんな大騒ぎする必要あるの? とも思われるが、この1K表示、ネットのみならず、リアルの就職相談会でも表示してしまっている。それも含め、これ実は中国の深刻な現状を表している可能性がある、という。
中国の地方政府は財政上、極めて厳しくなっていることが知られ、中国現地でも公務員の給与未払い、あるいは減額などは周知のことになっている。
地方政府が財政的に頼りにしていた不動産使用権の売却が、折からの不動産不況でままならなくなったため。融資平台の膨大な債務問題にも追われている。
2万円以下は実態通り
中国において、公務員の中でも、教員は待遇面で弱者とされる。すでに多くの中国の地方における教員で、給料の中から源泉徴収されて振込が行われる各種保険の支払いがストップしている、という指摘もある。
つまり、今回の教員給与月収1000元以下というのはわざとか、あるいは実態なのではないか、という疑いが中国ネット上に広がっている。だから大騒ぎになっているようだ。
これで採用できれば御の字
地方当局としては、月収1000元以下で採用できれば御の字、修正した月収4000~6000元もいつまで払えるか分からず、給与未払いになる可能性、つまり普通に月収1000元以下になってしまう、ということが想定されている。
中国の少なくとも地方公務員で給料や各種保険未払いがすでに発生しており、今回の教員募集騒動はそれを如実に表したもの、と言えそうだ。
翻訳元:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1794564110515846522&wfr=spider&for=pc
コメント
先生の給料もまともに払えないんでは、教育もままならず、中国の未来は暗すぎるw