広西チワン族自治区で2023年11月14に発生した、扶綏県にある高峰山の石灰岩採掘場で、作業中の爆破において3人が死亡した事故で、事故状況の精査が終わり、結果が発表されたことで、中国では物議を醸している。10人ほどで現場で展開して作業をしている最中、トランシーバーの充電が切れ、WeChatのグループチャットでテキスト入力により、作業員の安全確認が行われ、そこで発生した齟齬により、死亡事故になったため。
グルチャの内容
公開されたWeChatのグループチャットによれば、「警戒よろしく、しっかり報告」「後ろの山はどう?」「トランシーバーの充電が切れた」「後ろの山には誰がいるんだ?」と同じ人が答えた後、「充電した」「速度」と別の人が答え、「了解」と先ほどの人が言い、また別の人が「充電」、さらに先ほどの人が「運転はゆっくりで」などと発言していた。
この何度か出てきた「充電」の意味がよく分かっていない。この記事のコメント欄には、この「充電」をどう解釈するのかの議論が起きるほど、グループチャットの文字列だけを見ていては判然としない。
もちろん、中国で爆発物を扱う際の現場作業員への指示や安全確認で、WeChatのグループチャットを使うことは規定違反。この場合、トランシーバーの充電をし直して、トランシーバーで確認することが正解となる。
グルチャ名「怠惰な人」
グループチャット名もこの度公開されており「怠惰な人―よくわかんないけどすごそう!」となっている。トランシーバーが使えなくなったので、怠惰にもWeChatのグループチャットを使ってしまい、よくわかんないけど、安全確認が徹底されないまま、起爆装置が押されてしまい、悲劇につながったようだ。
日本もLineの浸透ぶりはえげつないものがあるが、それは中国も同じか、それ以上。WeChatが最強ツールになってしまっている現代だからこその悲劇、とも言える。また、中国語では文字列だけ見ても何を言っているか分からない、イントネーションが重要になることも多く、コメント欄でもそんな雰囲気を感じられた。
中国ネット民の反応
「これだけ見ても、何を言おうとしているのか分からないね」
「充電は、トランシーバーのことだね」
「でもお互い完全に食い違っているようにも見えるよ」
「いや、よく分からないよ。起爆装置の充電のことも含まれているのかな」
「最近、どっちなんだ? というような返答とかが増えてね?」
「そうそう、はっきり、明確に伝えない風潮あるね。Yesを嗯(ng)で済ませたり」
「最初の人の左側の会話は、文字通りトランシーバーの充電切れ。右側の回答は、左側に早く充電しろ、と要求する意味での“充電した”、その後の速度は“急速充電で”の意味」
「“充電した”では、さすがに“早く充電しろ”にはならんやろw」
「テキストじゃよく分からんね。なぜ音声チャットにしなかったんだろう」
「普通の通話でもいいしね」
「電波も影響したのかもしれないね」
「このグループチャット名、ヤバすぎだろ。シチュエーションに合致しすぎ」
「命に関わる安全確認で、なんでちゃんとしなかったのかな。今時は何でも充電じゃない。それ明確にしないとヤバいよ」
「特殊な作業や特殊な業種の従事者は作業中は当然だけど、生活の中でも厳格にしていなければならない」
「このグループチャットの内容、一切専門用語出てこねえwそんなんで作業員できるの?」
コメント
日本もそうだけど、スマホ中毒過ぎる