100%消火できない消火器が中国で普通に売られており、なおかつ消火しようとすればするほど、火勢を強めてしまう、ということが明らかになった。品質が悪く、効果が薄い、ということであればまだしも(中国では普通)、効果が無いどころか逆効果の、しかも火災の初期段階などで徴用される、その意味では人命にかかわる消火器がこの状況だったことについて、中国でも震撼、炎上している。
一体何が起きた?
3月15日の世界消費者権利デーに合わせて、中国消費者の権利を阻害する会社や製品を徹底的に叩くCCTVの番組、CCTV315という番組で報じられた。毎年注目される番組で、ネット上のアーカイブ含めて、毎年数億人が視聴する。
冒頭、消火器の販売員が、「この消火器では100%消火できない。消火しようとすればするほど、火は大きくなる」という衝撃の発言から始まった、本件を伝えるコーナー。すぐに中国ネット上で炎上した。
基準を無視した消火器
中国にも消火器に関する国家基準があり、主に消火剤として機能するリン酸二水素アンモニウムの含有量において、基準を満たした消火器の外観だけを真似て、中身はなんちゃって、という、非国家基準消火器が流通している、という。
販売員も、「外から見ただけでは国家基準のものか、非国家基準なのか、見分ける方法はない」という。
番組では、この非国家基準消火器を実際に使用して、テストを行っている。燃え盛る炎に対して、この消火器は全く役に立たなかったどころか、確かに炎は更に強烈になった。消火器販売店員の言葉そのままの映像に、中国は文字通り震撼した。
番組に称賛集まるも
ただでさえ火災や爆発が多い中国で、消火器がこの様というのは何とも中国らしい。番組やネットではこうした不良製品を作った企業を特定、すでに晒されており、社会的な攻撃を受けている。今後、法律に照らして厳重に処罰される。
中国では「さすがにCCTV315、また我々消費者に重要な警告をしてくれた」と番組に賛辞が送られているが、また時間が空けば、中国では同じようなことが起こることは確実。
引き続き欠如する倫理観
ハイテクだ、EVだ、AIだ、最近では新質生産力(正直よく分からないが、従来産業をデジタル化、グレードアップして従来産業を無くすことが目標らしい)だ、という中国だが、いやいや、そもそも個々の倫理観の是正が先じゃね、と思う。
また、確かに品質が悪いのみならず、効果なく、まさかの逆効果、という製品は、中国でもそうそう多くはないと思う(本当か?w)が、劣悪製品が溢れているのは間違いなく、この現状に対して、直接的なメスを振らなければ、根本的な解決にはならない。
翻訳元:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1793600341172402291&wfr=spider&for=pc
コメント
中国で火災がよく大規模化する原因?