四川省平昌県で2024年3月20日、4歳ぐらいの子供3人が誤って肥だめに落ちてしまい、救助活動の甲斐もむなしく、全員が死亡するという悲劇的な事件が起き、中国全土が震撼している。一体、何が起きたのか。
四川省平昌県と事故現場
四川省平昌県は巴中市に属し、省都の成都市の北東、陝西省に近い地にある。豊とされる四川省の中でも遅れている地ともされ、主要な産業は農業。いわば農村だから肥だめがあった、と思われた。
しかし、事故現場を見てみると、農村という農村ではないようで、お店や高層マンションが建っているのがうかがえる。どうしてこのようなところに肥だめがあるのか、不思議なくらいだが、中国ではまだまだ肥だめが広く普及しているらしい。
中国には肥だめが依然存在
もちろん昔ながらの肥だめとは少し感覚は違うようだが、中国では大都市でもコミュニティ単位、地区単位で肥だめがあり、エリア内の排泄物は一旦そこに収容し、簡単な処理が行われた後、肥料などに再利用されるという。
日本では特に、戦後から化学肥料が急速に普及して、今では人糞による肥料への再利用などは特別な場合を除き、行われていないと思われる。だから、今回の中国のような事故は発生しないが、中国では起こり得る事故だった、と言える。
肥だめの蓋がポイントか?
救助隊が駆け付けた時には、あるはずの肥だめの蓋が見当たらなかったという。中国ネット民の指摘だと、コミュニティにおける肥だめの蓋は現在、プラスチックが使われることも多いようで、子供でも飛んだり跳ねたりすれば蓋が壊れ、落ちてしまう可能性がある、という。
中国でも以前まではしっかりとコンクリートで固められた鉄製の蓋が主流だった、との指摘もある。経済合理性からか、プラスチックの蓋が愛用されるようになり、そのために今回の事故が発生したのであれば、肥だめの蓋論争が巻き起こることになりそうだ。
事故原因は不明、捜査中
ただし、まだ事故原因は分かっていない。何らかの理由で蓋が空いてしまっており、現場から持ち去られていて、子供たちが誤って落ちてしまった、などの可能性もある。それはそれで、蓋を開け、持ち去った理由が問題視されそうだが、まだまだ不明な点は多い。
ともかく、中国ネット民も、その肥だめが相応の深さがあったのであれば、肥だめ内は様々なガスや物質で満たされており、落ちてしまった場合、きれい汚いの以前に、成人でも助からない可能性が高いと指摘している。子供ならなおさらだという。
幼い子供が事故で3人も同時に亡くなる、しかもその現場が肥だめだという今回のニュースに関しては、さすがに中国でも全土レベルで注目しており、今後の捜査の展開が待たれている。
翻訳元:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1794108540887981515&wfr=spider&for=pc
コメント
この年齢だと親たちも近くにいたと思うのだが
子供が犠牲になるのは、、中国でもやはり違うな。。