スマホ1000台、2000アカウントでネット上でサクラ行為、約1億円稼ぐ

IT・科学
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中国公安部は2024年3月17日、貴州省の公安当局が巨大なインターネット水軍の犯罪グループを摘発したと発表した。同グループはスマホ1000台を同時に使い、2000件のアカウントでECサイトなどにログイン、コメントなどを書き込むなどで470万元あまり、約1億円を稼いでいたという。

ネット水軍とは?

中国のライブコマースでは、ものすごいユーザー数で盛り上がっているのに、実際に注文数は非常に少なかったりする。また、動画などのコメント欄には絶賛の声が上がっているのに、実際は大した動画ではなかった、という現象がよくある。

まだ公開されていない映画やドラマを紹介するページのコメント欄に、すでに感想が書かれている、ということもよくある。こうした中国ネット上の奇妙な現象に、ネット水軍と呼ばれるサイバー荒らし、サクラがいる可能性が高い。最近ではインプレゾンビとも呼ばれる。

背景には、アカウントが安価で売られていること、中国当局からの追及を逃れられれば、大した投資をしなくても、膨大なリターンが得られる可能性が高いこと、などがある。

大規模なサクラ展開

日本でもショッピングサイトに何らかの形での有償で、コメントを書いてもらう、ということはなくはない。しかし、このネット水軍は巧妙かつより大規模だ。今回は当局へのタレコミで発覚した、という。

あるネットメディアのプラットフォームを立ち上げた男性が、すぐに成果を上げたいと、ネット水軍を採用することを考え、妻に大量の中古スマホを購入させて、それを活用して、他人にネット水軍をお願いした、という。

調査の結果、この男性は、相当な大規模な人数に自分のプラットフォームでの注文、SNSのフォローワー、視聴回数、いいね回数、コメントなどを依頼、膨大な違法収益を獲得していた、という。今回、この男性、その妻含め10人を検挙したという。

15年にわたる戦い

ここ数年で、トラフィックが金になる、というのが当たり前になり、中国当局が何度取り締まろうとも、湧いて出るようにネット水軍が登場してくる。中国当局とネット水準の戦いは実に15年前にまで遡れるという。

中国現地では今回の摘発を受けて、改めてネット水軍の弊害を指摘している。

・公平公正を毀損する
大量のデバイス、大量のアカウントで、虚偽情報を配信し、世論をコントロールしてしまいかねない。真実の情報が隠蔽される可能性がある。

・社会安定に影響する
フェイクニュースを垂れ流すようになり、情緒を扇動、社会矛盾の激化を引き起こし、場合によっては実際のリアルの刑事事件にまで発展する可能性がある。

ネット環境を破壊する
大量の虚偽情報の配信と悪意ある攻撃で、ネット空間の秩序が乱れ、ネット環境の健全な発展に影響する。

プライバシーの侵害
ネット水軍は場合により、その物量によって、個人の特定やそれをネット上で晒すこと、悪意ある攻撃することが可能。

翻訳元:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1794088046577462800&wfr=spider&for=pc

でもこれって、、、

中国政府が他国に行っているネットを通じた情報戦の手法そのままじゃね?

国内秩序を乱しかねないネット水軍と戦い続けて、実は他国への影響力工作のノウハウを蓄積している、のかもしれない。

今回この記事に掲載した写真は、今回検挙した犯罪グループの活動拠点のようだが、中国の他国への影響力工作活動拠点も、結局同じようなものの可能性があり、参考になる。

コメント

  1. なに、この専用ラックw手作り感ないから市販されているのかなw

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