湖南、旦那に愛人、女性が腹いせにBMWを暴走させて子供をはねる事故

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湖南省長沙市で2024年3月8日早朝、交通事故が発生した。白色のBMW車が赤信号を無視して、猛スピードのまま横断歩道を渡っていた通学中の生徒2人をはね、そのまま逃走した。幸い、今のところ被害に遭った生徒2人に命の別状はない、と報道されている。その後犯人は渋滞に巻き込まれるなどして身柄を確保された。

「脳をコントロールされた」?

確保後、警察官が降車を促したが、犯人と思われる女性はこれを拒否。「他人に脳をコントロールされた」と喚き散らして抵抗した、という。交通事故の様子や確保された犯人らしき女性の動画が中国ネット上に拡散、当然炎上した。

しかしこれらの動画は順次削除されているようで、中国側の検閲に引っ掛かったとみられる。赤信号無視、人身事故を起こして運転手の犯人は逃走、確保した犯人は女性だった、という、極めて悪質なものではあるものの、いわば、そこまで大ごとではなさそうな事故に対して、中国政府が強権を発動してでも検閲をかけた背景も騒がれている。

身元特定、原因が探られる

動画の流出と相前後して、この女性は41歳ということで、中国でも顔はほぼ晒されている。子供に危害を加える悪質な交通事故に対して、中国ネット民も憤慨、身元特定にあたる動きも見られ、その過程で今回の事件の背景が明るみになってきている。

女性の旦那はたばこ局に勤務しており、その旦那が愛人を囲ったために、女性は怒り心頭、いわゆる社会的報復として、本件事故を起こした、というもの。

超悪質な社会的報復

社会的報復は中国でよく言われる言葉で、自分自身に何か嫌なことがあった腹いせに、全く関係ない第三者を巻き込んで報復することを言う。

日本でも「無敵の人」などの言い方があるが、若干違うのは社会的に失うものが何もない、という状態の「無敵の人」と違い、社会的に何も失いたくないけど、ストレス発散をしたい、という側面があること。

中国、というよりは、儒教(私は序列の宗教と定義しているが)がまん延している社会だと、その教義により最終的には、自分さえよければ他はどうだっていい、という境地に達してしまうお国柄が背景にあるのかもしれない。

この女性も、愛人を囲われたとはいえ、たばこ局という当局勤めの旦那がおり、中国ではまだ安いもののBMWという高級車を乗り回し、社会的には恵まれている方のはずだ。それを一切捨てて本件事故を起こしたとは考えづらく、どちらかと言えば一過性の癇癪か。それを示すのが「他人に脳をコントロールされた」証言だろう。

どちらにしろ迷惑な話で、中国ネット民の間では、飲酒運転、違法薬物使用によるものなどの分析も見られるが、女性の所業は故意による殺人ともされ、徹底批判の声が上がっているのは当然のことだ。事故車がBMWであることも、一般庶民から反感を買う要因になっているかもしれない。

道ずれに旦那の失脚狙った?

一説に、この女性は愛人を囲んだ旦那を許せず、自分が悪質な事故を起こすことで、旦那を道ずれにして失脚させる狙いがあった、ともされる。

たばこ局という当局、つまり中国共産党、また、たばこ局は中国人民解放軍とのつながりも指摘されており、当局の身内によるスキャンダルを中国政府が嫌がり、検閲を進めている、という可能性も指摘されている。

現状の中国でも異常すぎるが

日本でも主に高齢者による、アクセルとブレーキの踏み間違いによる、時に子供が犠牲になるような悲惨な事故も起きている。高齢者による免許返納が推奨されるゆえんで、高齢化社会の一つの課題とも言えるが、今回の中国の事故はそれとはまったく次元が違う。

運転手が自分のイライラを全くの第三者に報復するため暴走するという、意味不明な悪質さ。ここまで悪質なものは中国でもさすがに珍しいが、景気低迷、不景気が浸透するにつれて、メンタル面をやられる人も多くなることが予想され、類似事件が今後も続く可能性がある。

中国ネット民は「メンタル面に問題がある時は運転を控えましょう」と呼びかけを行っているが、とてもそんなのんきなことを言っている場合ではない、どす黒い現代中国の病巣の一端を垣間見せた事件であった。

翻訳元:https://mbd.baidu.com/newspage/data/landingsuper?context=%7B%22nid%22%3A%22news_10196380986334176921%22%7D&n_type=1&p_from=4

コメント

  1. 身勝手すぎる

  2. 日本でも不倫報道多いけど、そのされた方が腹いせに、全く無関係な子供に車で突っ込む、ということでしょう? ちょっと想定できないな。

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