四川省で大規模な山火事、400km離れた成都にも粉塵、空を黄ばませる

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四川省甘孜州雅江県で2024年3月16日、大規模な山火事が発生した。一時は沈静化しつつあるとも伝えられたが、続報では、いや、むしろ折からの強風ですごい規模になっている、70km離れた地の空にまで煙が到達、真っ暗になった、400km離れている成都まで粉塵が飛来、成都の空も暗くなった、など、大騒動に発展している。

雅江県とは?

雅江県は、日本語では「がこう-けん」、チベット語では「ニャクチュ」と呼ばれる。ニャクチュは河口を意味し、付近を流れる河川、雅礱江の重要な渡し場であったことから命名された。ジャイアント・パンダの生息地に近いことでも知られる。成都市からチベットに連なる高速道路の通過点でもある。

ちなみに、中国の自動車オーナーにとって、この成都からチベットに行く高速道路をドライブすることを夢にしている人は多い。毎年多くのオーナーがこのドライブを楽しんでおり、悪路ではないものの、標高差など比較的過酷な環境で、このドライブを踏破できる車として、トヨタのランクルなどの評価が一気に高まった、という経緯もある。

70km離れた地で

それはともかく、詳細な位置は不明だが、雅江県から70km離れた地の空が異常になる動画が中国で拡散、話題になった。西側から煙やら何やらが迫っている一方、東側は通常の空で、そのコントラストが、今回の山火事の規模の大きさを示すものとして拡散している。

強風で消化困難

当然現地当局は消火、救助活動を急いでいる。しかし強風が続いており、思うように消火活動ができていない、という発表もあった。ドローンやヘリコプターによる空中からの消火活動もできないほどの強風のようで、標高2000m級のこの地を徒歩で火事現場まで行き、一つ一つ消火活動する動画も流れた。

付近の住民はすべて非難完了、現時点までに死傷者は出ていないと発表された。火勢は雅礱江の400m西にまで迫った、と言い、それはとりもなおさず、雅江県の中心街に近い。

成都の天候にも影響

さらに、この西南エリア最大の都市、成都市の天候異常が伝えられた。成都市と雅江県は実に400km離れており、これは東京と大阪の直線距離に近い。大阪の火事が東京に影響している、という状況。成都市と雅江県の両者の標高差も関係していると思われる。

中国のネット上で確認できる動画によれば、成都市の空は粉塵に包まれ、曇り、どんよりしている。巨大な市内全体の空が霞み、黄ばんで見える。今回の山火事の規模がいかに大きいかを示している。

多発する山火事

理由は不明だが、同じ西南エリアで2024年になって山火事が相次いでいる。話題になっているのは四川省の東南に位置する貴州省だが、四川省でも多い。今回の山火事が、西南エリアで多発している山火事の一環なのかはよく分かっていない。

翻訳元:https://events.baidu.com/search/vein?platform=pc&record_id=387372&query=%E5%9B%9B%E5%B7%9D%E9%9B%85%E6%B1%9F%E5%B1%B1%E7%81%AB+70%E5%85%AC%E9%87%8C%E5%A4%96%E5%A4%A9%E7%A9%BA%E5%8F%98%E8%89%B2%E4%BA%86&srcid=50367

コメント

  1. 最近日本も強風がエグイ。こんな時に火事になったらホントにヤバい

  2. 先ほど、何らかの施工中に、何らかの作業の火が折からの強風にあおられて大規模な山火事に発展した模様、との初歩的な原因分析結果が発表された。

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