中国のPMIがいきなり急上昇で好景気感をPR、ホントに? 数値操作も

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中国の購買担当者景気指数、PMIが発表された。それによれば、2024年3月は50.8。6ヶ月ぶりに50を超え、1年ぶりとなる高水準だ。一体何があったのか?

PMIとは?

PMIはそのまま、企業の購買担当者が前月と比べてその月に購買量や購買額を増やすか減らすかのデータをまとめ上げたもの。

前月を50として、50を上回れば、企業の購買担当者の購買意欲が強まっている証拠、逆に50を下回れば、購買意欲が弱まっている、ということを示す。

中国のGDP等主要統計がなかなか信じられない中で、同じように国家統計局が発表しているこのデータだけは、相応の信用力があるのではないか、と指摘する人もいる。

企業の購買担当者への直接のヒアリングのため、中央政府や地方政府が干渉できない領域が大きく、実体経済の現場感を感じられる、と考えられているためだ。

2024年3月の中国PMIの特徴

中国のPMIは、2023年4月に50を割り、2023年9月に一瞬だけ50を上回ったものの、それを例外とすれば、2024年2月まで、ずっと50を割り続けていた。

つまり中国の不景気ぶりを示すものとして注目の統計指標となっていた。不景気を隠したい中国当局が、不景気と言わざるを得ないデータを出し続けていたところにも、PMIの信用力があった。

それが2024年3月になって、一気に50台を回復した。しかし上がり方がやや極端なきらいはある。もっとも、2023年3月の51.9から、2023年4月の49.2への急落振りもあるので、何とも言えない。

にわかには信じがたい

2024年1-2月は、中国経済は力強い成長を遂げているぅぅぅぅぅ、と中国では騒がれているが、引き続き高い失業率投資の意味不明な成長、新築住宅販売の急落消費者物価指数(CPI)の異常な乱高下不動産住宅価格の基準変更など、素直には信じがたい側面が多い。

このPMIでも、「季節的な調整を経たデータ」と明記されている。これは最近付け加えられたのではなく、昔からそうなっている。

その理由としても一貫して、「PMIは月別の調査であり、季節的な要素の影響を受け、データの変動が比較的大きい。現在発表している指標はすべて季節的な調整を経た後のものである」という文言が使われている。

しかし、季節的な要素とはどのようなものか、毎回どのように調整しているのかの詳細はない。こうした場合は、中国が認める変動の比較的大きな元の数値と、調整方法を明記した上での調整後数値を併記するのが通常なのだが。

データをいじっちゃった?

つまり、以前から「季節的な調整を経たデータ」と明記されていても、その時その時の調整は人為的なものがあり得るため、何が起こってもおかしくないことになる。

大見得を切った全人代が終了して初めてのPMI発表。なんかしちゃった可能性はあるか。

参照元:https://x.gd/3yGLG

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